水の様に
ひどく暑かったあの夏休み
じいちゃんの古い自動二輪
七つになったばかりの俺を
乗っけて走る古い自動二輪
そこには海があった
砂浜に寄せては返す波の音
本物の海があった
僕は波間に捕われてしまう
水の様に
ビルとビルの隙間に
乾いた校庭に
錆びたガードレールに
雨が降る
水面に石を投げた
凍てついた氷はその手と手を離す
泪はこぼれおちた
傘を捨てた僕らは動き始める
水の様に
深く深く
潜る
呼吸さえも失くすくらい
深く深く
(C) copyright 2006 今野大輔, all rights reserved.
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